中国生活日記

2018年に江蘇省南通市に来た日本人会社員。1年が経過したのをきっかけにブログを始めました。2021年10月から浙江省平湖市に転居。2022年3月に帰国しました。

南通市内のEVバスを大調査

明日はいよいよ春節です。なので今日は大晦日ですね。

でも、私にとっては普通の長い休みにしか感じませんが....

コロナの影響で江蘇省外にも出るなと言われているので、

南通で過ごしています。

時間もあるので、興味をもった市内バスの電動化について

さらに調査してみました。以前の紹介はこちらです⬇️

 

調査の対象は、主城区と呼ばれる中心市街地のみです。

通州区や海門区などは含まれません。

調査方法ですが、バスが集まるターミナルやバス停などで

観察しました。また、可能な限り実際に乗車して車内の

様子なども確認しました。

かなり広範囲に調べましたが、メーカーや車種に漏れが

あるかもしれません。

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車両メーカーと代表的な路線番号の一覧

車両メーカーは5社、車種は11機種あります。

宇通と中通の2社の車種が多く、特に最近目立つ車両は

宇通のE10i(No.2)、中通のN10(No.5)です。

これらは外観のデザインも洗練されていて、街中で見ても

直ぐに分かります。では、一台ずつ見てみましょう。

 

[No.1]宇通客車 E10

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宇通の最新モデルE10iの旧型だと思われます。

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ラッピングしていない車両を見つけるのは一苦労でした。

[No.2]宇通客車 E10i

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53番、4番で良く見かけます。

 

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中通製のN10と似てますが、屋根の形状が異なるので直ぐに分かります。

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22番路線のバスの一部も置き換え始まりました。

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メーターはLEDディスプレー。さらに操作系もタッチパネルのディスプレー採用。

[No.3]宇通客車 E6(旧型)

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トヨタOEMだと思ってましたが、違ったんですね。

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利用客が比較的少ない路線でよく見かけます。

[No.4]宇通客車 E6

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旧型と全く異なるデザインで斬新的です。小型なので山間地域にも適しそう。

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旧型は1ドアでしたが、新型は前後で2ドアあり。乗降がスムーズになりました。

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リヤには社名が大きく表示され、何となく愛嬌のあるデザインですね。

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椅子のサイズは大型のバスと同じ。快適性も増しました。

[No.5]中通客車 N10

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個人的には一番好きなデザインのEVバスです。

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屋根の部分もスッキリして、上部のロゴもカッコいいです。

 

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リアのデザインも洗練されてます。ラッピングして欲しくない!

[No.6]中通客車 LCK6108EVG

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ラッピングされていて型式が確認出来ませんでしたが、メーカーカタログで特定。

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比較的古い車両はラッピングされていて型式確認が難しいです。

[No.7]中通客車 LCK6826EVG

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301番路線は最近この機種に置き換わりました。

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中型と言ったらいいでしょうか。比較的にコンパクトです。

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ラッピングされていないので、車種の確認が楽でした🎵

[No.8]中通客車 LCK6850EVG3A11

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この機種も比較的コンパクトです。

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No.7のLCK6826EVGよりは若干大き目

[No.9]海格客車 A10(KLQ6106GAEVX1)

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海格客車製は、この機種だけと思われます。

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型式がよく見えるので助かりました。

[No.10]金旅客車 XML6855JEVJ0C5

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金旅客車製もこの1機種だけです。

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サイズはNo.7の中通客車製のLCK6826EVGとほぼ同じ位かな。

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たまたまかもしれませんが、この車両のモーター音が一番大きかったような...

[No.11]金龍客車 XMQ6112SGBEVM

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EVバス紹介の最後は2階建てバスで締めくくりましょう。

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何度も乗ってますが、車内は静かで加速も凄いです!

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金龙客車製もこの車両のみ採用されてます。

以下に、車両メーカー別に電池メーカーを整理しました。

日本や韓国の電池メーカーはありませんね。

また、いずれの電池もLFP(リン酸鉄リチウムイオン電池

だと思われます。

尚、メーカーのホームページなどで調べていますが、

内容には間違いがあるかもしれません。

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車両ごとに、採用している電池メーカーが分かれていて、複数社購買でリスク回避。

南通市内のバスは5〜6割がEVに置き換わった気がします。

あくまでも主観ですが、ターミナルや大きなバス停で

定点観測し、通過するバスのEV率を平均した数字です。

路線ごとにEV化率は異なりますが、53番、301番は全て

EVに置き換わってます。近い将来、ほぼ100%がEVバスに

置き換わると思われます。

また、これだけの車両の充電施設の整備も着々と進んでいます。

この写真は狼山バスターミナルの充電施設です。最近完成。

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狼山バスターミナルには20基の充電器が設置されています。

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付帯する電源設備

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電源設備の内部

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充電器1基で2台分の充電が可能。20基×2台=40台分の能力を有します。

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ソケット規格はGB/T

民間のバス会社主導では、財政面の負担も大きく、

なかなか導入が進まないように思います。

中国ならではの国策(たぶん)での、EV推進があるからこそ、

地方都市でも積極的なEV導入が可能なんだろうと思いますね。

また、導入が早かった分、バス自体の進化も大きいと感じます。

カーボンニュートラルが叫ばれる昨今、高い完成度のEVバスは、

輸出品目として強い競争力を持つかもしれません。

 海外から日本を眺めると、歯がゆい思いがします....。

 

[車両メーカーのホームページ]

宇通客車 https://www.yutong.com/

中通客車 http://www.zhongtong.com/

海格客車 https://www.higer.com/

金旅客車 https://www.xmjl.com/

金龙客車 https://www.king-long.com.cn/Index.html

 

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